ファスティングの準備期間、または回復食期間、及びファスティング終了後数日は「腹八分目を心がけてください」と言っています。
これが意外と難しいもので、「食べない」よりもむしろ難しいともいえます。
昔から「腹八分目に医者いらず」と言われるように日頃から満腹まで食べるのではなく「腹八分目でやめる」ことは健康につながります。
今日は腹八分目(腹八分)ってどのぐらいなのか、腹八分に食べる量を抑えるコツなどをご紹介します。
腹八分目(腹八分)ってどのぐらい?
おなかいっぱい(もう充分)という状態が満腹(100%)です。
もうこれ以上食べられない…限界突破という状態が腹十二分目(120%)です。
そして、「もうそろそろでお腹いっぱいかな?」と思ったタイミング、満腹の手前が「腹八分(80%)」です。
「まだもう少し食べたいな」と感じたところで、ちょっと我慢して食べる手を止めると「腹八分目」ですね。
食べ物が中途半端に残っていると無理してでも食べてしまいたくなる気持ちも分かりますが、「お腹いっぱい」と感じたら残り物は次の食事に回して箸をおきましょう。
腹八分目(腹八分)に食べる量を抑えるコツは?
食べ方を変える
一口ごとによく噛む
一口30回くらい噛む事で食事のペースがゆっくりになります。
満腹中枢が刺激されるのは食べ始めから20分位経過後と言われています。
早食いでは本来充分な量を食べているにも関わらず脳が満腹を感じることができずついつい食べ過ぎてしまいます。
まずは少しずつかむ回数を増やすことを意識してみましょう。
一口ずつ箸をおく
一口ずつ箸をおくのも効果的です。
ちょっと面倒に感じるかもしれませんが、「一口30回噛む」間に箸をおいてみましょう。
ゆっくり噛めば時間がかかりますから、その間箸を持ったままでいる必要もありません。

ながら食べをしない
テレビを観ながら、スマホを見ながら…。
食事の際の「ながら食べ」は脳への満腹刺激が与えられません。
食べる時は食べることに集中し、ありがたくいただきましょう!
食べるものを変える
大皿料理・一品料理を避け料理を小皿に盛る
先の早食いにもつながりますがある程度の品数がそれぞれ小皿に盛られている場合、それぞれのお皿を食べ終えることで見た目にも満足感を感じることができます。
満腹を感じるのは胃腸ではなく脳ですから、脳が満足するようなビジュアル(食事の見た目)も重要ということですね。
野菜でボリュームを出す
付け合わせの野菜の量を増やしたり、サラダを多めに作ったり、野菜でボリュームアップを図ります。
「ベジファースト」という言葉がありますが、食事の際に先に野菜を食べることでその後の食べ物の消化吸収を助ける働きも期待できます。
食事には野菜は欠かせませんので、いつもより野菜の量を増やして満足感をUPしましょう。
固めの食材を使う
野菜の中でもゴボウやレンコンなど固めの食材を使うことで自然と噛む回数が増えます。
お魚もとろけるようなカレイなどの白身魚より、鯖やサンマなどの魚や干物など噛み応えのある食材を選ぶと良いですね。
食材を大きめにカットする
こちらも必然的に嚙む回数が増えますのでおすすめです。
煮物など大きくカットすることで多少料理に時間がかかることもありますが、1つ1つの素材を味わってしっかり噛んでいただきましょう!
腹八分目(腹八分)の効果
一番の効果は摂取カロリーを抑え、体重の増加を抑えられることです。
ダイエットの基本はIN(カロリー摂取)とOUT(カロリー消費)のバランスですから、日頃から「腹八分」を心がけるだけで食事の量が減り体重減少が見込めます。
また、一定のカロリー制限によって免疫力が高まる、細胞の老化を遅らせるなどの効果があることも確認されています。
例えば、日本で行われた研究のひとつでは、食べ放題にしたマウスの平均寿命が74週であったのに対し、食事の量を80%に制限したマウスは122週と、1.6倍以上に延びたことが報告されています。
その後、さまざまな研究から、腹八分目…つまり一定のカロリー制限によって、細胞の老化を遅らせることができるということが確認されました。
その結果、細胞の機能不全によって引き起こされるがんや動脈硬化による血管障害(高血圧や脳卒中、心筋梗塞など)、さらに糖尿病など多くの生活習慣病の予防に、腹八分目の効用が指摘されるようになったのです。
実際に、より人間に近いサルを対象としたアメリカの試験では、30%のカロリー制限(腹七分目)によって、体脂肪、血圧、血糖値、中性脂肪値などが改善されたことが報告されています。
出典:オムロン健康コラム
腹八分目(腹八分)のコツまとめ
いかがでしたか?
今日は腹八分目(腹八分)ってどのぐらいなのか、そして、腹八分のコツをご紹介しました。
「脳に満腹を教えてあげるためにゆっくり食べる」が基本です。
つまり、腹八分目のコツは「ゆっくり食べる」コツです。
美味しい料理は感謝してゆっくりいただきましょうね!